二 尊 院

 二尊院の総門より入る。紅葉の馬場と呼ばれる巾広い参道が開けているが、紅葉はやはり盛りを既に過ぎている。入り口左手に、西行庵の碑がある。このお寺は正式には小倉山二尊院尊教院華台寺と言い、天台宗に属している。平安前期の八四〇年に嵯峨天皇の勅願により慈覚大師が開山、鎌倉初期には法然上人もここに居を定めていた。のちに上御門・後嵯峨・亀山三天皇の分骨も境内に納めており、三帝陵のある由緒あるお寺である。又黒戸四ヶ寺の一つとして、御所の仏事も務めていた。総門は慶長十三年(一六一三年)に、豪商角倉家の寄進によるものである。又山中の時雨亭趾は、藤原定家が百人一首を選定した場所として名高く、茶室御園亭もあるとのことだ。

二尊院の紅葉


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