東 福 寺

 東福寺は、摂政九条道家が鎌倉時代、建長七年(一二五五年)に十九年の歳月を費やして完成させた、臨済宗東福寺派の大本山である。栄西が臨済宗を広め始めたのが一一九一年、鎌倉幕府の開幕一年前であるから、それから数えると六十四年後となる。九条道家はこの寺を奈良の最大の寺院である東大寺、そして奈良で最も盛大を極めた興福寺の二つよりその名を取り東福寺とすることで、その二つの大寺院になぞらえようと念願したと言われる。開山は聖一国師であり、当初は天台、真言、禅の各宗兼学の堂塔を完備し、京都五山のひとつに列せられていたが、火災により相次いで焼失してしまい、一三四六年に関白一条経通により再建され、それ以降は完全な禅宗寺院となった。

東福寺 方丈庭園


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