根 来 寺

 次に根来寺に行く。和歌山市を経由して、紀ノ川を渡り根来寺に着く。まず根来一山の総門である大門を見る。左右に仁王を持つ十七米弱の立派な山門である。そこより車で随分と走って駐車場に着く。

 根来寺は興教大師が一一四〇年に高野山よりこの地に移り開かれたお寺で、真言教学の殿堂を造るという遠大な理想のもと造営された寺である。根来寺と呼ばれるようになったのは一二八八年に頼愉僧正が新義教学の根本道場としてからである。堂塔二千七百、寺領七二万石の真言宗三大学山の一つとして栄えたと言われる。しかしその勢力を恐れた秀吉が一五八五年に根来攻めを行い、その結果大伝法院と二三の寺院を残すのみで、他はすべて焼失してしまった。その後徳川氏の外護を受けて復興が行われたという。最初に国宝大塔を見る。この塔は一四九六年に建立された我が国最大の木造多宝塔で、内陣は円形となっており、なかなか立派な建造物である。ついで本坊を訪れる。本坊庭園は中庭には蘇鉄の木も植えられており、その向こうは白砂の敷かれた山畔池泉鑑賞式庭園である。石橋が中之島に懸かり、山畔には刈り込みが植えられている。落ち着いた優しい感じの庭である。光明真言殿、行者堂、聖天堂も見る。聖天堂は浄土池に浮かぶ御堂でなかなかの風情である。本坊より出たところにもう一つの池があり、そこには蓮の花が咲いていた。昼近くなので花びらは大きく開いており、カメラに撮るもやや美しさに欠ける。近くで掃除中のおばさんによれば、植物公園にはもっとたくさん咲いているかもしれないとのことである。
根来寺 庭園


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