将 軍 塚

 むかし桓武天皇が平安京を開かれるにあたって、都の鎮めの意味で武将の像を埋めた塚をこの地に築かれたのが、将軍塚の始まりと伝えられている。その後の平安時代は密教が栄え、大日如来を中心とする世界観が世人のものとなったが、この大日堂の地で明治の初めに発掘された石像大日如来像は、京都のこの地を中心とする大曼荼羅世界を日本全国に当てはめて造られたことを示すものと考えられている。カンボジアのアンコールワットや中部ジャワのボロブドールなどと同様に、広大な辺際のない大曼荼羅世界を構築しようとしたものだという。苑内を廻って、紅葉を愛でる。ここは標高もやや高く朝夕の冷え込みも厳しいのであろうか、紅葉が見事で特に紅の色が濃いように思われる。展望台より京都市内を眺望する。望遠で見ると、ちょうど真北に五山送り火の「妙」と「法」の二つが並んで見える。以前比叡山観光ホテルのあたりから京都市内を遠望したことがあり、それよりは低い位置ではあるが京都の町をほぼ真横から見下ろせる絶好のポジションである。

将軍塚の紅葉



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