天 神 祭

 天神祭りの船渡御への乗船席を頂く。タクシーで乗船場所の飛翔橋に向かう。大川(旧淀川)沿いはすでに大変な人出である。飛翔橋に着いて大阪21世紀計画テーマ船の乗り場にゆく。すでに八割方の乗船客は来ており、艀のような船に乗り込んでいる。空いている席に座る。

 暫くしてお弁当と飲み物が配られる。ビールを飲みながらお弁当を食べ終わる。しかしまだ船は出発しない。船は大きな艀のようになっていて、よく見ると我々の船は前の船とつながっている。前の船には野球選手の格好をした気球のようなものが着いており、その背番号の所にはサントリーと表示がある。夕方の暑い日差しを受けながら、お弁当を食べる。

 六時近くとなってやっと船が動き始める。船の先端には女性の司会者がハッピにねじり鉢巻きで、いろいろと説明を始める。船渡御の説明とともに、大阪〆のやり方を全員に指導してくれる。(打ーちましょ「チョンチョン」もひとつせー「チョンチョン」祝うて三度「チョチョンガチョン」。)百隻の船がこの大川を上下するそうであるが、他の船と出会う度に、この大阪じめをやる事になるそうである。 

 まず飛翔橋をくぐる。橋の上にいる人たちに大阪締めを送る。それから川岸の人たち、下流より遡ってくる船に同様に大阪締めを送る。見物客の乗っている船の合間に、神楽船、人形船、能船、篝火船、等と出会い、ドンドコ船と言う景気の良い船が走りまわる。そして御神霊を乗せた奉安船ともすれ違う。この船にだけは大阪じめは送らない。大川を下るにつれ、日が沈み夕闇が川面をおおってくる。近くに座っていた浴衣姿の家族ずれとお互いに記念写真を取り合う。

 花火は八時頃にたくさん打ち上げていたが、やや上流で打ち上げていたため、下流にいる我々の船では余りよく見ることは出来なかった。しかし二十一世紀協会の為に、造幣局あたりで特別の花火があげられた。

 この船に乗っての天神祭り見物は、地元大阪の人出もなかなか経験できないとのことであり、大阪での夏の風物詩の良い思い出が出来た。

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