姫 路 城

 大手門より入城する。三の丸公園の向こうに大天守閣の偉容が現れる。左手には千姫牡丹園がある。千姫は二代将軍秀忠の長女として生まれ、美しく聡明で愛らしい花のようなプリンセスであった。七歳で豊臣秀頼に嫁いだが、大阪夏の陣で炎上する大阪城を脱出、江戸への帰路桑名城主本多忠政の子忠刻と出会い恋に落ちて程なく結ばれた。千姫十九歳の時のことである。そして本多家の姫路移封に伴い千姫も忠刻と共に姫路に移った。その千姫のために築かれたのが、西の丸の長局である。菱の門より入り、西の丸の長局の外観を見て、はの門、二の門を通り、乾小天守を見ながらほの門を潜る。大天守の裏を通って備前丸に出て、大天守の内部に入る。内部は七層となっており、松本城と比べると一回り以上大きな造りであり、上りの階段と下りの階段が別々となっている。最上層まで登る。お昼にビールを飲んだ為、階段を上るのに大変な汗をかく。最上層は見晴らしが良くて、そして涼風が室内を通り過ぎて行く。大天守閣より下りて、播州皿屋敷で有名なお菊の井戸の前を通って、内堀より天守閣を望む。ここからは天守閣がまさにその名の通り、白鷺のような麗姿を見せる。この姫路城の天守閣の姿の美しさは大天守そのものの姿もさることながら、それに西小天守、そしてさらに乾小天守がまるで大天守に付き添うかの如く並び立っている、そのバランスの優美さにある。そしてまたその城郭を取り囲む白い土塀と、様々な櫓や門等の建物が、その城塞としての機能美をいっそう引き立てるのである。

 姫路からの帰りは新快速を使う。垂水あたりから塩屋にかけての、海沿いの眺めが綺麗である。
姫路城の城門


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