好 古 園

 バスに乗って市内に戻り、姫路城大手門前で降りる。そして以前テレビで見たことのある好古園に入る。この地は昔姫路城の西御屋敷跡であり、姫路市生百周年を記念して、平成四年に開園した庭園である。西御屋敷跡と武家屋敷跡を地割り、通路など昔のままにして九つの庭園郡を造り上げており、設計監修は京都大学の中村一(まこと)教授によるものである。

屋敷門を潜ってまずお屋敷の庭にはいる。桧造りの活水軒に入る。中はホールと食堂、喫茶室が設けられている。渡り廊下を経て、潮音斎に入る。この建物は堂々とした造りの大きな池に面しており、正面には雄滝があり、その右手には姫路城の櫓が遠望でき、見事な眺めである。室内は良く冷房が利いており、この庭を訪れる人のための配慮が感じられる。次に苗の庭を経て、流れの平庭に入る。この庭は貴族の屋敷に造られていた曲水をテーマとした庭である。その曲水を、塀の向こうに遡ると、落葉樹ばかりを配した夏木の庭、そして松の庭へと続く。松の庭の奥には、花の庭があり百日紅の花が白色と紅色に咲き乱れていた。その次には茶の庭を見る。庭園は芝生に樹木を配しているだけの簡素な庭である。裏千家家元の設計、監修による双樹庵という立派な茶室があったが、時間が十分にないため中には入らなかった。この建物は姫路城の天守閣のほうを向いているとのことである。それから築山池泉の庭に入る。この庭は池に面して左手に臨泉亭が造られており、借景として姫路城の櫓が眺望できる、なかなかに風情のある庭であった。

好古園


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