牛  窓

 邑久より岡山ブルーラインに乗って、牛窓(うしまど、奈良時代にこの地区の港であり、文化の受け入れの窓であった)の北を通り、片上湾を橋で越えて日生(ひなせ)に着く。鹿久居荘という料理旅館で昼食。刺身弁当と蛸の踊りを食べる。

そこから片上湾に面した藤原啓記念館へ行く。明治三十二年生まれの藤原啓は、代用教員の職を擲って上京。作家を目指したが志ならず、郷里に戻ってきた。その後正宗白鳥の弟の勧めで四十歳にして備前焼を始める。金重陶陽の指導を受けて、土を愛し酒を愛する人生の友としての交友を結び後に共に人間国宝となっている。陶陽の作品が厳しく精悍なのに比して、啓の作品はおおらかで素朴であると言われている。記念館は一階と地下の造りとなっている。館内にはあまり訪れている人はいない。地下に降りると、貸し切りであった。

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