慈 光 院

 中宮寺より法輪寺に行き、三重塔のみを見る。この寺は上宮太子の皇子である山背大兄王と由義王の創建したものと言われるが、江戸時代に大風により堂宇悉く倒壊したという。その後百年して再建されたのが現在の伽藍である。法琳寺あるいは法林寺とも言い、土地の名に因んで三井寺または御井寺とも言うそうである。前回訪れたときは阪神大震災の後で、屋根の瓦などがずれていたが、今回は綺麗に修復されていた。

法輪寺より法起寺の三重塔を右手に見ながら、大和小泉にある慈光院に向かう。当院は寛文三年(一六六三年)、片桐且元の甥で石州流茶道の祖として名高い片桐石州により、父君貞隆侯の菩提寺として建立された臨済宗大徳寺派の寺院である。叔父・片桐且元の古城より移建された茨木城楼門を潜って院内に入る。書院に坐して片桐家の家紋の形をした干菓子を頂きながら、抹茶を喫す。右手に大刈り込みの庭、そして正面は大和青垣の連峰を借景とした眺めの良い庭である。昼時を過ぎているので、当院でうどんを頂く。

慈光院


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